神様





神様は、きっと退屈だったに違いない。
だから、人間を作った。
それも、不完全に。
いとも簡単に死んでしまうように。
中途半端な知識を与え。
これでもかというほどの感情を与え。
そうやって、人間を作ったに違いない。
そんな神様の悪戯のおかげで、俺は三途の川への暗い道のりを歩いている。
酔った暴力団員が、何故か俺を殴ったのだ。
そのおかげで、今ここにいるのだ。
もっとここが明るくてもいいだろうに。
死んだことを悲しませるような暗さは止めてくれ。
まったく、どうして神様はこんな風に作ったのだろうか。
そう思っていた時。
後ろから、何か強い力で引っ張られた。
声を上げる間もなく……。
気づいたら、そこはベッドの上だった。
勿論、病院の。
よかった、助かった!
助かったことに対してだけは、神様に感謝しておこう。
ありがとう、神様!!




はっ、と目が覚めた。
今のは、夢か。
何か、不思議な夢だったな。
この夢を本に書いたら売れるんじゃないか?
しがない浪人生活を脱出するために、小説を書いてみた。
我ながら、いい出来だ。
これなら、きっと売れるに違いない!
印税がたくさん入って、大金持ちに仲間入りしてやるんだ!
待ってろよ!




結果は、ほとんど売れなかった。
神様のバカヤロー!!





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